LinuxのWatchコマンド
Linuxのwatch
コマンドは、ファイルやディレクトリの変更を監視したり、システムのパフォーマンスをリアルタイムで観察する必要があるユーザーにとって欠かせないツールです。基本的に、watchコマンドを使用すると、コマンドやスクリプトを定期的に実行し、その出力を画面上に表示することができます。これは、コマンドの出力を手動で繰り返し実行することなく、アクティブに観察したい場合に非常に役立ちます。
構文とオプション
watch
コマンドの基本的な構文は次のようになります。
$ watch [options] command
ここで、command
は定期的に実行したいコマンドを表し、[オプション]
はwatch
の動作を変更するために使用できるさまざまなオプションパラメータを表します。以下は、watch
コマンドで使用できる一部の一般的なオプションです。
-n
、--interval
このオプションを使用すると、コマンドの実行間隔(秒単位)を指定できます。デフォルトは2秒です。-d
、--differences
これにより、連続するコマンドの出力間の差分が強調表示されます。変更点を確認するのに非常に役立ちます。-t
、--no-title
このオプションを使用すると、通常はコマンド、現在の時刻、および実行間隔を表示するヘッダーがオフになります。-h
、--help
watch
コマンドの使用方法を説明するヘルプメッセージが表示されます。
実用例
空きシステムメモリの監視
システム管理者として、システムメモリの状況を監視することは重要です。watch
コマンドを使用してメモリ使用状況を監視することができます。
$ watch free -m
このコマンドは、free
コマンドを使用して空きシステムメモリの量をメガバイト単位で表示し、デフォルトで2秒ごとに出力を更新します。
ディレクトリの変更を観察
ディレクトリにファイルが追加されるのを待っている場合、ls
コマンドを繰り返し実行する代わりに、次のようにすることができます。
$ watch -n 1 ls /path/to/directory
このコマンドは、ディレクトリの内容を1秒ごとにリストし、ファイルが追加されたタイミングを確認することができます。
ネットワークインターフェースの統計情報の監視
ネットワークトラフィックを監視するために、watch
コマンドとifconfig
コマンドを組み合わせて次のように使用できます。
$ watch -n 2 ifconfig eth0
これにより、eth0
のネットワークインターフェースの統計情報が表示され、2秒ごとに更新されます。
CPU負荷の観察
watch
コマンドをuptime
コマンドと組み合わせることで、システムのCPU負荷を監視できます。
$ watch uptime
これにより、システムの稼働時間とロード平均が表示され、2秒ごとに更新されます。
MacOSへのWatchコマンドのインストール
watch
コマンドはMacOSにはデフォルトでインストールされていません。ただし、HomeBrewを使用して簡単にwatch
コマンドをインストールすることができます。ターミナルで次のコマンドを入力し、Enterキーを押してください。
$ brew install watch
これにより、watch
コマンドがダウンロードおよびインストールされます。