宣言型プログラミングとは
宣言型プログラミングは、計算のロジックを制御フローを明示的に記述せずに表現するプログラミングスタイルです。プログラムの「どうやるか」ではなく「何をするか」に焦点を当てます。目標は、通常プログラミングに関連付けられるステップバイステップの命令を抽象化し、より高いレベルのプログラミング抽象化を提供することです。
宣言型プログラミングの原則
-
What - Not How
宣言型プログラミングのもっとも特徴的な原則は、どのように達成するかを明示的に記述せずにプログラムが何を達成するかに焦点を当てることです。この高い抽象化レベルにより、開発者は望ましい結果を記述し、コンパイラやインタプリタにプログラムを実行するもっとも効率的な方法を決定させることができます。これにより、より読みやすく、保守しやすいコードが実現されることがしばしばあります。 -
抽象化
抽象化は宣言型プログラミングの重要な側面であり、しばしば高レベルの構造との作業を含みます。例えば、SQLを使用してデータベースをクエリする場合、プログラマはテーブル内を検索する方法や操作中のメモリの扱い方を指定する必要はありません。言語がこれらの詳細を抽象化し、プログラマは意図するデータのみを表現することができます。 -
合成性
合成性は宣言型プログラミングのもう一つの重要な原則です。これは、プログラムの意味をその部分の意味とそれらがどのように組み合わさるかの意味で理解できるという考えです。言い換えると、複雑な問題をより小さく管理可能なサブ問題に分解し、それぞれのサブ問題を独立して解決し、それから解の組み合わせを行うことで問題を解決することができます。このモジュラーなアプローチは宣言型言語でよく見られる特徴であり、コードの再利用と保守性を促進します。 -
モジュール性
モジュール性は合成性と密接に関連しています。宣言型プログラミングでは、プログラムはしばしば分離された独立したモジュールやコンポーネントに分割されます。各モジュールは異なる機能を果たし、個別に開発、テスト、デバッグすることができます。この設計原則により、コードのより良い組織化、容易なデバッグ、効率的なチーム間の協力が可能になります。
宣言型プログラミングと命令型プログラミングの比較
宣言型プログラミングと命令型プログラミングの違いについて説明します。
主な違い
宣言型プログラミングと命令型プログラミングの主な違いは、問題のアプローチ方法と解の定義方法です。
-
命令型プログラミング
このパラダイムは、コンピュータに特定のタスクをどのように達成するかを指示します。文やコマンドのシーケンスを通じてプログラムの状態を変更するための明示的な命令が含まれます。C、Python、Javaなどの言語が例です。 -
宣言型プログラミング
先に説明したように、このパラダイムはコンピュータに望ましい結果を伝え、それを達成する方法をコンピュータに任せます。解決方法の手順よりも問題の状態に重点を置きます。SQL、HTMLなどが例です。
強みと弱点
-
宣言型プログラミングの強み
通常、可変状態や副作用を避けるため、より読みやすく保守しやすいコードになります。高い抽象化レベルにより、プログラマは複雑な問題を簡潔に解決することができます。 -
宣言型プログラミングの弱点
高い抽象化レベルは、必要に応じて低レベルの詳細を制御するのが難しくなる可能性もあります。実行プロセスが抽象化されているため、パフォーマンスの最適化もより困難になることがあります。 -
命令型プログラミングの強み
コンピュータのメモリや処理に対して正確な制御を提供するため、効率的なコードを実現することができます。日常の問題解決において人間が使用するステップバイステップの論理に近いため、初心者にとっても直感的とされます。 -
命令型プログラミングの弱点
特に大規模なプロジェクトでは、冗長で複雑なコードになる場合があります。可変性と状態変更はバグの原因となり、コードの理解を困難にすることがあります。